プロローグ:香りに導かれて
ジョグジャカルタ滞在中、どうしても訪れたかった場所がある。
それが「Kopi Luwak Mataram(マタラム農園)」。
世界で最も高価とも言われるコーヒー“コピ・ルアック”を、
現地で、しかも無料で試飲できるという噂を聞きつけたからだ。
アクセスと第一印象:静かな住宅街に佇む隠れ家
農園はジョグジャカルタ市内(マリオボロ通り)から車で約20分、
バントゥル県バングンタパン地区の静かな通り沿いにある。
住所は「Jl. Pelemwulung No.15」。
Google Mapで検索すればすぐに見つかるが、
看板は控えめで、まるで知る人ぞ知る隠れ家のような佇まいだ。
入口では3匹のジャコウネコが出迎えてくれる。
ケージ越しにこちらを見つめるその瞳に、どこか野生の気配が残っている。
農園の魅力①:五感で味わうコーヒーの旅


スタッフに案内され、焙煎スペースへ。
ここでは焙煎したての豆、1日経過した豆、1週間経過した豆を実際に手に取り、香りを比べることができる。
時間の経過とともに香りがどう変化するかを体感できるのは、まさに“嗅覚のワークショップ”。
さらに驚いたのは、試飲が無料であること。
アラビカ種のコピ・ルアックを、丁寧にドリップして提供してくれる。
味はまろやかで、苦味が少なく、酸味があり、すっきりとした味わい。
スタッフ曰く「グラメラ(ブラウンシュガー)をかじりながら飲むと、より風味が引き立つ」とのこと。
実際に試してみると、確かにコクが増す。
農園の魅力②:ホスピタリティと教育的価値

この農園のもう一つの魅力は、スタッフのホスピタリティ。
英語で聞き取れなかったところは何度でも説明してくれる。
(※日本語の工程説明表もあるため安心してください!)
観光客慣れしているが、決してマニュアル的ではなく、どこか親しみのある対応が心地よい。
また、コピ・ルアックの製造過程や倫理的な飼育についても丁寧に説明してくれる。
ここではジャコウネコを無理に飼育せず、自然に近い環境で育てているとのこと。
観光と教育、そして倫理のバランスが取れた運営が印象的だった。
コーヒーの背景:なぜ“幻”と呼ばれるのか?

コピ・ルアックは、ジャコウネコが完熟したコーヒーチェリーを食べ、
消化器官を通過した豆を回収・洗浄・焙煎して作られる。
消化酵素によって豆のタンパク質が分解され、苦味が抑えられるとされている。
しかしその希少性と製造過程から、倫理的な問題も指摘されてきた。
だからこそ、Mataram農園のように“透明性”と“体験”を両立させた場所は貴重だ。
お土産と余韻:一杯の記憶を持ち帰る

農園ではコピ・ルアックの豆やドリップバッグも販売している。
価格は他の観光地に比べて良心的で、パッケージもおしゃれ。
私は100gの豆を購入し、帰国後に旅の余韻とともに味わった。
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エピローグ:一杯のコーヒーが教えてくれたこと
Mataram農園での体験は、単なる“高級コーヒーの試飲”ではなかった。
そこには、自然との共生、文化の継承、そして味覚の哲学が詰まっていた。
ジョグジャカルタを訪れるなら、ぜひこの農園を旅程に加えてほしい。
きっと、あなたの中の“コーヒー観”が変わるはずだ。
基本情報(2025年10月時点)
- 📍 住所:Jl. Pelemwulung No.15, Banguntapan, Kabupaten Bantul, Yogyakarta
- 🕰 営業時間:10:00〜22:00(曜日により異なる場合あり)
- ☕️ 試飲:無料(アラビカ種のみ)
- 🐾 ジャコウネコ:3匹在籍、自然に近い飼育環境
- 💬 言語対応:英語、日本語少々
- 🎁 お土産:豆・ドリップバッグ販売あり
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